私達は米沢市に新しい出版社を創りました。

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セレソン・アタゴオルメイン

アタゴオル代表エピソード集『アタゴオル博物誌』の誕生です!

アタゴオル博物誌発売

アタゴオルを初めて読んだ時に、その風景を知っていると思ったのはなぜだろう。
初めて見る非日常の世界は、違和感なく楽々と心に浸み込んできた。迎え入れられたと言えるのかもしれない。
心地よい風と陽射し、月下の賑わいと暗闇の怖さ。本能的に憧れる情景だったのだろうか。
優れた文学や音楽に触れた時と同様の、記憶とともに刻まれる「人生の栞」のような出会い。
アタゴオルの作品群を読み返した時、懐かしさだけでなく「作品と出会った頃の自分」の内面や背景までもが思い出されるのは、そのためだろう。

アタゴオルシリーズは長期に渡り、掲載誌も変遷を重ね連載されてきました。皆さんにとって思い入れのある作品も様々だと思います。
誠に恐縮ではありますが、ここにヨネザアド・カタツムリ社のセレソン(=セレクション)アタゴオルを刊行させて頂きます。タイトルは「アタゴオル博物誌」です。

今回の出版では流通面も考慮してちょっとだけ控えめな大きさ「B5判」(それでも大きいと言われそう)での製本。残念ながらシャイコナ製ではありませんが、今回は「シャイコナ」を収録しています。
雑誌連載時のサイズで読める事で、迫力も当時の思い出も鮮やかに甦ります。

収録作品は、巻頭のグラビアに「キナコ石の粉」。
初期作品から「唐あげ床屋」「風を編む」等6篇。後期より「詩猫」等3編。そして、その本のための描き下ろし新作「富クジ」を入れて全11作品。著者ますむらさん自身による作品解説を含む264ページとなります。

装丁も、ますむらさんが担当されましたが、カタツムリ社の編集が暴走し「仕様設定書」にない事も画策している模様です。
このセレソン「アタゴオル博物誌」が皆様の新しいアタゴオル研究の一助になります事を心より願っています。。

「水晶散歩」はアタゴオル旅行記のバージョンで読みたい!

水晶散歩

ヨネザアド・カタツムリ社の願望です。
どのような仕上がりになるのか、もうしばらくお待ち下さい。

※アタゴオル旅行記 昭和55年(1980年)に朝日ソノラマから刊行されたアタゴオル単行本(愛蔵版)の3冊目。この書籍の掲載順で1番目のエピソードとして「水晶散歩」が収録されている。
アタゴオル作品の中でもある意味で特異なエピソードですが、この箱入りの書籍と書店で遭遇した際にクラクラするほどトキメキました。